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火星。
有史より、天空を気ままに渡るその赤い星は、凶星として人びとの心に影を落としてきました。
十七世紀以降、天文科学の発展と光学技術の発達により、火星は最も近隣の惑星の一つとして、その姿を人類の目前にさらす事となります。
多重に張り巡らされた運河、多足巨頭の生命体。 身近となった火星は、人びとの想像力をかき立て、さまざまな物語が生まれます。
火星の歴史は、人類にとって、常に畏怖と好奇の対象でした。
そして、宇宙航行技術の発達により、開拓の歴史の第一歩を踏み出した現在もなお、もっとも地球に近しい天体として、人々を魅了してやまないのです。
ゲーム「火星計画」の舞台となる二十一世紀最後の年(*1)、人口爆発の危機にさらされた人類は、遂に火星への移民を決断しました。
これまでの半世紀にわたる第一次移民計画は順調に推移し、火星の人口はすでに数千万を越えるに至っています。
第二次移民計画は、恒久的な移民政策の維持と、火星の地球化(テラフォーミング)を目指すものとなりました。
今後の千年紀において、火星は完全な緑と水の惑星として姿を変えてゆき、人々はその大地に生きていくのです。
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